先日、リモートワークが続き腰痛がひどい、と言われて来店されたお客様からご質問を頂きました。

実際施術に入らせていただくと腰ではなく、その下のお尻(仙腸関節)に痛みがありました。
実は今、この仙腸関節性腰痛と言われる症状が増えています。
男女比は男性が1、女性が2の割合で、幅広い年齢層に見られます。
また、レントゲンやMRI、CTで異常が見られることがないのも特徴です。
では、これはどのような症状なのか?
- 仰向けで寝れない。
- 痛いほうのお尻を下にして寝れない。
- 座位時、痛いほうのお尻を上げて座っている。
- 立ち上がりなど、動き始めが痛い。
いかがでしょう?
当てはまるものはありましたか?
仙腸関節性腰痛の痛みの多くは、お尻の痛みや鼠蹊部(足の付け根)痛で、特徴は片方のみに出ることです。

では原因は?(なぜ痛みが出るのか?)
- 中腰での作業の持続。
- ジムでのトレーニングなど、同じ動作の繰り返し。
- 重い荷物を持つなど、急な力の入った動作。
いかがでしょう?
心当たりはありますか?
これらの動作で仙腸関節が緩んだり、そのまわりの靭帯が伸びすぎて衝撃吸収ができずに関節への負担が積み重なり、炎症が起きると言われています。
また、仙腸関節と関係のある体幹や股関節周囲の筋力の低下により、仙腸関節や靭帯への負担が大きくなることで痛みが出ます。
仙腸関節は上半身と下半身からの刺激を吸収する役割があるので、常に負担がかかる間接で、まわりの筋力のバランスと柔軟性が大切になってきます。
治療は痛みの緩和を目的として仙腸関節ブロック(注射)、薬物療法、リハビリテーションがあります。
リハビリテーションでは骨盤(仙腸関節)の位置を痛みの出にくい位置に修正し、その状態を維持できるように骨盤周囲筋の強化と、柔軟性確保のためのストレッチを行い、再発予防を図っています。
次回は回復期に行う仙腸関節の運動療法についてお伝えします。