側彎症で体にかかるリスクとそのセルフケアは?
研さんの相談室

側彎症で体にかかるリスクとそのセルフケアは?

アール スプリング、理学療法士の近藤です。

先日、お子さんが学校の健康診断で側彎症の経過観察、との診断を受けたお客様からご質問をいただきました。

側彎症

側彎症のリスク

側彎症は女性、特に思春期の女児に多い事は知られていますが、その原因は今のところ解明されていません。

ただ、子供の頃は正しい姿勢を保つという意識は薄く、不良姿勢の持続によって起こりやすいのではないか、と言われています。

大人のように不良姿勢が続くと、すぐ肩こりや腰痛などの痛みが出れば正しい姿勢を意識するのでしょうけど、子供の頃は痛みに耐えられる、または気づかないことが多いのかもしれませんね。

側彎症は背骨が曲がってねじれてしまいます。

背骨がこの状態になると、それを覆っている筋肉のバランスも崩れ、縮んでいる部分や弱っている部分が生じます。

この状態を何も手を加えず放置しておくと、肩の高さに左右差が出たり、背骨が曲がっているほうの肩甲骨が突出したり、ウェストラインの非対称が生じます。

さらにこの症状が進行すると、腰痛や背部痛、しびれなどの神経症状、胸郭が変形することによる呼吸機能障害に発展します。

そうならないよう、整形外科でのスクリーニング検査などでの早期発見&治療が大事になりますが、学校での検診では経過観察で様子を見る、ということが多いようです。

そこで今回、側彎症の方(特に思春期の女児)がご自宅でできるセルフケアは無いものか、というご相談がありました。

治るとは言い切れないにしても、今の状態を悪化させないためにセルフケアは必要だと考えますので、次にご紹介します。

側彎症を悪化させないためのセルフケア

セルフケアのポイントとしては、背骨の歪みによって筋肉のバランスが崩れている背中(脊柱起立筋)を、ストレッチでやわらげ、背骨の歪みに対抗するために、背骨の土台である骨盤周囲の筋肉をトレーニングで鍛えることが良い、とされています。

そこで今回は、2つのセルフケアの方法をご紹介します。

①脊柱起立筋のストレッチ
仰向けに寝ます。
まず右側の脊柱起立筋を伸ばす時は、右足を左側に倒します。
右手で左の手首を持ち、足と反対側の右に引っ張ります。
同時に顔も右に向けます。
背中の伸ばされ感を感じたら、ゆっくり5秒〜7秒数えます。

左を伸ばす時は、左足を右に倒し、左手で右の手首を掴み左側へ引っ張ります。
この時、顔も左へ向きます。

これを左右交互に行ってください。

②骨盤周囲の筋肉のトレーニング
仰向けに寝た状態で、両手を頭の後ろで組みます。
両足を揃えて持ち上げ、同時に頭も軽くあげます。
この時、おへその下の丹田のあたりに力が集中していることを確認してください。

痛みが出ない程度に、ゆっくり5秒〜7秒間を繰り返し行います。

いかがでしたか?

今回のセルフケアは側彎症だけでなく、日ごろからデスクワーク&運動不足で背中に疲れが溜まっているという方にも効果的です。  

ご自宅で時間と場所を取らずに簡単にできるセルフケアですので、ぜひお試しください。

当店でも、背中や体幹のバランスを整える施術をしておりますで、気になる方は一度お試しください。

なぜ首や肩がこると めまいを起こすの
研さんの相談室

なぜ首や肩がこるとめまいを起こすの?そのセルフケアは?

アール スプリング、理学療法士の近藤です。

先日、リモートワークで長時間パソコンに向かっているお客様から、最近、首肩こりだけでなくめまいがするのはなぜ?、というご質問をいただきました。

めまい

皆さんは以下の症状がありますか?

  • 慢性的に首肩こりがある。
  • 睡眠不足。
  • 運動不足。
  • パソコン作業が多い。
  • スマホをよく見ている。
  • 緊張状態が続いている。

上記症状で2つ以上当てはまる場合は「頚性めまい」がおきる可能性が高い、とされています。

この症状が1週間以上続き、首肩こりの症状が重い場合は、病院(整形外科)での受診をお勧めしますが、慢性的で軽い場合は整体マッサージやセルフケアで改善できることがあります。

原因としては、首肩まわりの筋肉がこわばり、心臓から首を通って脳に向かっている血管や神経が圧迫され続けて、症状がおきることが考えられます。

これは毎日の疲労の蓄積によるものなので、日ごろから首まわりをほぐしておくことが大切ですね。

次に、ご自宅でできる簡単なセルフケアをご紹介します。

セルフケア

①首のストレッチ
後頭部から鎖骨につながっている「胸鎖乳突筋」という筋肉を伸ばします。
右首の筋肉を伸ばす場合、首を左に倒しながら左手で右の側頭部を持ちます。
この時右手は腰の後ろに回します。
左手で軽く側頭部を引き、右首伸びを感じながら10秒キープ。
これを痛みが出ない程度に、左右交互に繰り返し行います。

②首のツボ刺激
首まわりの血行改善に効果的です。
後頭部の真ん中から指2本分外側にずらすと「風池(ふうち)」というツボがあります。
ここを10秒間刺激し、繰り返し行ないます。

③首の後ろを温める。
タオルを水に濡らし、軽く絞って電子レンジで温め、袋に入れて首の後ろに当てます。
低温やけどにならないように、肌に直接ではなくタオルを1枚挟むことをお勧めします。

いかがでしたか?
朝晩を中心に寒くなり、首肩のコリからくる「頚性めまい」を訴える方が増えています。

ご自宅で時間と場所取らずに簡単にできずにできるセルフケア、ぜひお試しください。

当店ではこのような頚性めまいに効果的な施術を行なっておりますので、気になる方は一度お試しください。

首肩のコリは腕をほぐすと楽になる?
研さんの相談室

首肩のコリは腕をほぐすと楽になるの?上腕をほぐすセルフケア

アール スプリング、理学療法士の近藤です。

先日、日頃から腕に負担がかかっているお客様からご質問をいただきました。

腕に負担のかかる職業の方とは、例えば美容師や保育士の方、重いものを運ばなくても家事やデスクワークなどで腕をこまめに使っている方です。

お客様にお話を伺っていると、頭痛や首肩のコリ、背中の重だるさはよく感じても、腕が疲れている、と気がつく方は少ないようです。

腕の筋肉は、首や肩と神経や筋膜でつながっており、腕が疲労することで、その関連で肩や首のコリにつながります。

特に今回ご紹介する上腕(上腕二頭筋と上腕三頭筋)は肩の関節と接しているので、直接的な関係があります。  

[上腕の疲労度チェック方法]

両手を組んで腕を伸ばします。
この時、肩や肘周りに筋肉のつっぱり感や痛みを感じませんか?
その感覚があったら、上腕の筋肉が疲労でこわばっています。

ゆっくりお湯につかりながら片腕ずつほぐすのも良いですが、今回はご自宅でできる簡単なセルフストレッチをご紹介します。

セルフストレッチ

①上腕二頭筋ストレッチ

上腕二頭筋

上腕二頭筋とは、肩から肘にかけて腕の前側に付いている筋肉です。


立位で、伸ばすほうの手のひらを壁に当て(この時、手の指先は後ろ側に向けます)、伸ばすほうの腕と反対側に体をひねります。
腕の前側の伸びを感じたら7〜10秒間、痛みが出ない程度に繰り返し行なってください。

②上腕三頭筋ストレッチ

上腕三頭筋

上腕三頭筋とは、肩から肘にかけて腕の後ろ側に付いている筋肉です。

立位で、伸ばすほうの肘を曲げ、首の後ろに手を置きます。反対側の手で伸ばすほうの肘のあたりを持ち、痛みが出ない程度に7〜10秒間繰り返し行ってください。

ご自宅で時間と場所を取らずに簡単にできるストレッチです。
腕の疲労と肩こりが気になったら、ぜひ行ってください。

当店でも、腕の疲れからくる肩こり対策の施術をしております。
気になる方はぜひお試しください。

研さんの相談室

立っていると次第に腰が痛くなる、骨盤前傾型腰痛のチェック方法とセルフケアは?

先日、お子さんの運動会で立ち続けていたら、次第に腰が痛くなって座りたくなった、というお客様からご質問をいただきました。

私も以前、子供の授業参観で同じような経験がありました。

特に外傷など何もないのに、なぜ痛くなるのでしょうか?

今回のケースで多いのが「骨盤前傾型腰痛」と言われるものです。

骨盤前傾型腰痛

これは主に、体幹の腹筋の筋力が落ちて骨盤が正常な位置から前に倒れる(お辞儀をする)状態で、それに伴い、骨盤の上に乗っている腰椎が前に出るいわゆる「そり腰」の状態になります。

この状態が続くと腰の後ろの部分が圧迫され続け、ひどくなると腰椎の骨と骨との間隔が狭まり、「脊柱管狭窄症」などの症状に発展する恐れがあります。

それでは今からチェック方法を2つご紹介します。

チェック方法

反り腰チェック

①壁に後頭部や背中、お尻、かかとをつけて立ちます。
腰と壁の間に手の拳(グー)が縦または横のどちらかでも入れば該当します。

②立位で上体を前に倒した時は何もなく、後ろに倒した時に腰に痛みが出ると該当します。

いかがでしたか?
どちらか該当しましたか?

該当された方は、次の「骨盤前傾型腰痛」のセルフケアがお勧めです。

骨盤前傾型腰痛セルフケア

①腰部脊柱起立筋のストレッチ

詰まっている腰の後ろ側を伸ばします。
仰向けに寝て両足を曲げ、両手で膝の下、もしくは膝の裏を抱えます。
その体勢から、体を丸めるような感じで膝を手前に引きます。
この時、腰の後ろの伸びを感じながら、7〜10秒を1セットとし、痛みが出ない程度に繰り返し行ないます。

②太ももの前(大腿四頭筋)のストレッチ

骨盤が前に倒れることで、重心が太ももの前にかかっているので、気がつかないうちに疲労しています。
立位で伸ばす方の足首をつかみ、太ももを後ろに引きます。
この時、上体が前に倒れないよう注意してください。
これも7〜10秒を1セットとし、痛みが出ない程度に繰り返し行ないます。

③腹筋トレーニング(ヒップリフト)

両膝を立てて仰向けで寝ます。
腹筋(お腹)に力を入れながら、お尻を持ち上げます。
この時、お尻〜太ももの後ろ側にも力を入れてください。
痛みが出ない程度に5〜7秒をを1セットとし、繰り返し行ないます。

時間と場所を取らずに簡単にできるストレッチ&トレーニングです。

疲労が痛みに変わる前に、ぜひお試しください。

当店では骨盤の歪みを調整する施術を行なっております。
ご希望の方は施術前にお伝えください。

片足重心
研さんの相談室

立ち疲れで片足重心が続いたときの弊害とセルフケアは?

先日、消防訓練で長時間立ちっぱなしだったお客様から、疲れた時に自然にとっている片足重心(休めの姿勢)の弊害とセルフケアについてご質問をいただきました。

片足重心はほとんどの方が無意識的にとっている姿勢ではないでしょうか?

上の画像を参照いただくと、左足に重心をかけて立っています。
この時、無意識的に左足の後方(かかと付近)に重心がかかっており、腰〜足にかけて特に外側に力が入っています。
そして全身のバランスを中心に保つために、上半身を右側に軽く曲げています。

このような姿勢が続くと次のような弊害が生じます。

  1. 体の土台である骨盤の歪み(左右差)が生じます。
  2. それに伴い、腰痛が出やすくなります。
  3. 重心がかかっているほうの足に負担がかかり、股関節、膝関節、足関節を痛めやすく、また、ふくらはぎがつりやすくなります。
  4. 土台である骨盤が歪むことで、その上に乗っかっている背骨も影響を受け、肩こりや背部痛など上半身に悪影響を及ぼします。 

このような片足重心を取らないよう気をつけるに越した事はありませんが、疲れてくるとどうしても癖が出やすくなりますよね。

それでは今回の画像のような場合に効果的なストレッチを、3つご紹介します。

①腰臀部と足の外側の筋肉(大腿筋膜張筋)のストレッチ

仰向けに寝て伸ばすほうの足を曲げ、反対の手で膝付近を押さえます。
膝を押さえながら腰〜下半身をひねり、顔ともう片方の腕は反対側に向けます。 
腰〜足にかけての伸ばされ感が確認できたら、1セット10秒間を疲れない程度に繰り返し行なってください。

②もも裏(ハムストリングス)ストレッチ

もも裏(ハムストリングス)ストレッチ

ベッドや台にかかとを乗せ、つま先を手でつかみながら上半身を曲げていきます。
もも裏の伸びが確認できたら1セット10秒間を疲れない程度に、繰り返し行なってください。

③ふくらはぎ(下腿三頭筋)のストレッチ

ふくらはぎ(下腿三頭筋)のストレッチ

伸ばす方の足のかかとが浮かないようにして、反対側の膝を曲げながら伸ばします。
これを1セット10秒間、痛みが出ない程度に繰り返し行なってみてください。

時間と場所を取らずに簡単にできるストレッチです。
疲労が痛みに変わる前に、ぜひお試しください。

当店では骨盤の歪みを調整する施術を行なっております。
ご希望の方を施術前にお伝えください。

ばね指
研さんの相談室

長時間のデスクワークが続き、指が痛くなったときの原因とセルフケアは?

前回、リモートワークによって手首の痛み(腱鞘炎)が気になったときの、セルフケアをお伝えしました。

今回はそれに関連して、マウスやスマホの使い過ぎよる指の痛み(ばね指)のセルフケアについて、ご質問をいただきました。

ばね指
ばね指

ばね指の症状は、指の付け根(特に親指と中指)に痛みや腫れ、熱感を生じます。
曲がった指を伸ばすときに、バネのようにカクンと急に戻ります。
朝方に症状が強く、日中は症状が軽減することが多いです。

原因としては、指の使いすぎによる疲労で、動かすたびに筋肉の腱の部分と、その腱を囲んでいる靭帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)に摩擦による炎症が進み、腱が肥大して腱鞘との障害を起こすために症状が出ます。

スマホなど手の使いすぎや、パソコンなど手を多く使う仕事の人に多いですが、更年期の女性や妊娠出産期の女性にも多く生じます。
また糖尿病、リウマチ、透析患者にも発生します。

治療は保存療法として、患部の安静や投薬、ステロイド注射などがあります。
ステロイド注射は有効で、3ヶ月以上は無症状なことが多いと言われていますが、再発することも少なくありません。 

保存療法で改善しない時は、腱鞘を開く手術(腱鞘切開)を行います。

ばね指(指の腱鞘炎)は使いすぎが原因なので、できるだけ患部を使わずに安静にすることが基本です。

このような症状にならないよう、日ごろからセルフケアは大事ですね。

ばね指にならないようにするセルフケア

次にご自宅でできる、セルフケアのやり方をお伝えします。
できれば体があったまって筋肉がほぐれている、入浴時がお勧めです。

①グーパーストレッチ

グーパーストレッチ

両手の指を思いっきり開いて、3秒間キープします。
次に手をぎゅっと握り、2秒間キープします。
これを10回繰り返します。

② 指反らしストレッチ

指反らしストレッチ

指を曲がる方と逆に反らせます。
ゆっくり10秒を、痛みが出ない程度に繰り返し行ってください。

③指のつまみストレッチ

指のつまみストレッチ

指の付け根を反対側の親指と人差し指で挟み、軽く引っ張りながらもみほぐします。
これを1セット5回、痛みが出ない程度に繰り返し行ってください。

時間と場所を取らずに簡単にできるストレッチです。
疲労が痛みに変わる前に、ぜひお試しください。

当店では腱鞘炎予防の施術を行なっております。
ご希望の方を施術前にお伝えください。

手首痛
研さんの相談室

長時間のパソコン作業で、手首が痛くなる原因とそのセルフケアは?

リモートワークが日常になり、手首の痛みを訴えるお客様が増えています。
原因として、職場と違って机や椅子の高さが合わず、長時間のパソコン作業で自然と手首に負担をかけていることや、職場より長時間パソコンに向かうことが多くなった、ということが挙げられます。

もともとリモートワークが普及する以前から、美容師など手首に負担のかかる職業の方が症状を訴えていました。

また、女性ホルモンの関係で、妊娠、出産期、更年期の女性の方にも多いようです。

痛みが発生するメカニズムとして、手首には細かい筋肉がたくさん走っており、その筋肉はただでさえ弱い筋肉なのに、日常の繰り返しの使用による機械的刺激(筋肉疲労)によって痛みが出やすい部位です。

その細かい手首の筋肉は、腱鞘(けんしょう)と言う筋肉の腱を束ねているものに覆われており、筋肉疲労の蓄積によってその部分が炎症を起こし、腫脹や疼痛、運動制限が起こります。

治療方法としては、患部の安静、内服液の投与などが原則ですが、特に痛みがひどい場合は、ステロイドの局所注射、手術が行われます。

このような症状にならないために、どのようなセルフケアを行ったら良いか?

痛みがひどくなる前、重症化する前に行っていただきたいストレッチ(セルフケア)をお伝えします。

①手首の手のひら側を伸ばすストレッチ

手首の手のひら側を伸ばすストレッチ

テーブルや床などに手の指先を自分のほうに向けて手をつき、肘を伸ばします。
上体を少しずつ後ろに引きながら、痛みを我慢できるところで10秒間、繰り返し伸ばします。

②手首の手の甲側を伸ばすストレッチ

手首の手の甲側を伸ばすストレッチ

テーブルや床などに手首の甲側を軽くつき、手の指先を自分のほうに向けて肘を伸ばします。
上体を少しずつ後ろに引きながら、痛みを我慢できるところで10秒間、繰り返し伸ばします。

③手首を柔軟にする体操

手首を柔軟にする体操1
手首を柔軟にする体操2

両手の指を絡めて前回し&後ろ回しをします。
または、身体の力を抜き、リラックスした状態で両手首のぶらぶら揺らします。

手首は毎日気がつかないうちに酷使されて疲れが溜まり、痛みやすい場所です。

疲れが痛みに変わる前の予防として、毎日継続的なメンテナンスをお勧めします。

仙腸関節性腰痛のセルフケアは?
研さんの相談室

仙腸関節性腰痛のセルフケアは?

前回、日頃のリモートワーク疲れの蓄積によるおしり(仙腸関節)の痛みの原因と症状についてお伝えしました。

仙腸関節性腰痛のセルフケアは?

今回はそれに対するセルフケアをお答えします。

ポイントとしては弱っている体幹(お腹周り)を鍛え、負担のかかっている臀部や大腿部をストレッチします。

注意点は痛みのひどい時に行わないこと。
痛みを我慢して行うと、悪化する場合があります。

①梨状筋ストレッチ

梨状筋ストレッチ
ここでは右の梨状筋を伸ばしています。

仰向けで片足(伸ばす方の足)を大腿部(前もも)に乗せ、両手を前に伸ばしてもう片方の膝をつかんで手前に引きつけます。
これをゆっくり7秒間×10回、繰り返して行ってみてください。

②ハムストリングストレッチ

ハムストリングストレッチ
ここでは左のハムストリングを伸ばしています。

片方(伸ばすほう)の足を前に伸ばし、反対側の足先を伸ばした足の膝付近につけて、前屈して両手をつま先方向に伸ばします。
これをゆっくり7秒間× 10回、繰り返し行ってみて下さい。

③ドローイン

ドローイン
口をすぼめて息を吐き出しながら、お腹を凹めています。

両膝を立てて仰向けで寝ます。鼻から大きく息を吸い、口をすぼめてフ〜っ!、と息を吐くタイミングで、お腹をへこませます。
お腹をへこます時に、背中がそらないよう注意してください。
これを1セット10回として、繰り返し行ってみて下さい。

④ヒップリフト

ヒップリフト
お腹に力を入れて臀部とももを持ち上げています。

両膝を立てて仰向けで寝ます。
お腹に力を入れながらお尻を持ち上げます。
これを1セット5回とし、繰り返し行ってみてください。


場所をとらず簡単にできるストレッチ&トレーニングです。
お時間のある時にぜひ行ってみてください。

研さんの相談室

おしり(仙腸関節)の痛みの原因は?

先日、リモートワークが続き腰痛がひどい、と言われて来店されたお客様からご質問を頂きました。

おしり(仙腸関節)の痛みの原因は?


実際施術に入らせていただくと腰ではなく、その下のお尻(仙腸関節)に痛みがありました。

実は今、この仙腸関節性腰痛と言われる症状が増えています。

男女比は男性が1、女性が2の割合で、幅広い年齢層に見られます。

また、レントゲンやMRI、CTで異常が見られることがないのも特徴です。

では、これはどのような症状なのか?

  • 仰向けで寝れない。
  • 痛いほうのお尻を下にして寝れない。
  • 座位時、痛いほうのお尻を上げて座っている。
  • 立ち上がりなど、動き始めが痛い。

いかがでしょう?
当てはまるものはありましたか?

仙腸関節性腰痛の痛みの多くは、お尻の痛みや鼠蹊部(足の付け根)痛で、特徴は片方のみに出ることです。

仙腸関節
仙腸関節

では原因は?(なぜ痛みが出るのか?)

  • 中腰での作業の持続。
  • ジムでのトレーニングなど、同じ動作の繰り返し。
  • 重い荷物を持つなど、急な力の入った動作。

いかがでしょう?
心当たりはありますか?

これらの動作で仙腸関節が緩んだり、そのまわりの靭帯が伸びすぎて衝撃吸収ができずに関節への負担が積み重なり、炎症が起きると言われています。

また、仙腸関節と関係のある体幹や股関節周囲の筋力の低下により、仙腸関節や靭帯への負担が大きくなることで痛みが出ます。

仙腸関節は上半身と下半身からの刺激を吸収する役割があるので、常に負担がかかる間接で、まわりの筋力のバランスと柔軟性が大切になってきます。

治療は痛みの緩和を目的として仙腸関節ブロック(注射)、薬物療法、リハビリテーションがあります。

リハビリテーションでは骨盤(仙腸関節)の位置を痛みの出にくい位置に修正し、その状態を維持できるように骨盤周囲筋の強化と、柔軟性確保のためのストレッチを行い、再発予防を図っています。

次回は回復期に行う仙腸関節の運動療法についてお伝えします。

つらい五十肩
研さんの相談室

五十肩(凍結型)は何が起きているの?セルフケアは?

先日、リモートワークでの長時間のパソコン作業で、肩がある一定の角度で上がらなくなったお客様からご質問をいただきました。

五十肩はどうしておこるの?
どうしておkk

五十肩とは

五十肩は肩関節周囲炎の一種で、

  • 50歳代を中心とした中年以降に好発。
  • 肩を動かした時、または、安静時や夜間時に痛みが出る。
  • 肩前方を中心とした痛みと、肩関節の可動域制限が生じる。
  • レントゲンなどの画像検査で、特に異常を認めない。

という特徴があります。

この症状は明らかな原因がなく、肩関節の退行変性(加齢による消耗)によって発症すると言われています。

日常生活では衣服の着脱や結髪、洗髪などが困難になります。

五十肩の病期

病期には急性期、慢性期、回復期3つのがあり、各病期は4ヶ月程度で、全体として1年ほどの経過で治癒するとされています。

急性期
病態としては炎症。
疼痛が最も強い時期で動かすことはもちろん、安静時や夜間時にも痛みが出ます。
この時期では患部を安静にし、患部に負担をかけないことを心がけます
肩関節内への注射療法も行う場合があります。

慢性期
病態としては拘縮(関節のこわばり)。
動かしたときに痛みによる可動域制限が見られます。
患部の保温や運動療法による可動域訓練(コッドマン体操、介助挙上運動など)を行ないます。

回復期
炎症も拘縮もなく、肩関節まわりに多少のひっかかり感を感じます。
慢性期での運動療法と患部の保温の継続、肩関節周りのストレッチを加えて肩関節周りの柔軟性を回復させます。


五十肩へのセルフケア

急性期(痛みの最も強い時期)は患部に炎症が起きているので、運動よりも患部の保温や安静、そして負担をかけないことを優先しますが、炎症が落ち着いてきたら積極的に運動療法をおこないます。

痛いからといっていつまでも肩を動かさないでいると、肩関節周りのこわばりがなかなか取れず回復が遅れるので、痛みを我慢できる程度に次にご紹介する運動療法をお勧めします。

①コッドマン体操

  1. 足を肩幅程度に開きます。
  2. 上体を前に倒し、痛みが出ている側の上肢(腕)を振り子のように動かします。
  3. この時、肩から腕を脱力して腕をダラ〜ンと垂らし、体全体を動かしながら腕を動かした方が効果的です。
  4. 右回し、左回し、前後と、各30秒ほど疲れない程度に繰り返し行なってください。

②腕を上げやすくするストレッチ

腕を上げやすくするストレッチ
  1. 上体を曲げて、テーブルまたは椅子に両手を置きます。
  2. 両手の位置を動かさず、お尻を後ろに引きます。
  3. この状態を5秒キープし、疲れが出ない程度に繰り返し行ないます。
  4. 背中〜腰が丸くならないように、お尻だけを引くのかポイントです。

このブログをご覧になった方は早速試してみてください。