アール スプリング、理学療法士の近藤です。
先日、お子さんが学校の健康診断で側彎症の経過観察、との診断を受けたお客様からご質問をいただきました。

側彎症のリスク
側彎症は女性、特に思春期の女児に多い事は知られていますが、その原因は今のところ解明されていません。
ただ、子供の頃は正しい姿勢を保つという意識は薄く、不良姿勢の持続によって起こりやすいのではないか、と言われています。
大人のように不良姿勢が続くと、すぐ肩こりや腰痛などの痛みが出れば正しい姿勢を意識するのでしょうけど、子供の頃は痛みに耐えられる、または気づかないことが多いのかもしれませんね。
側彎症は背骨が曲がってねじれてしまいます。
背骨がこの状態になると、それを覆っている筋肉のバランスも崩れ、縮んでいる部分や弱っている部分が生じます。
この状態を何も手を加えず放置しておくと、肩の高さに左右差が出たり、背骨が曲がっているほうの肩甲骨が突出したり、ウェストラインの非対称が生じます。
さらにこの症状が進行すると、腰痛や背部痛、しびれなどの神経症状、胸郭が変形することによる呼吸機能障害に発展します。
そうならないよう、整形外科でのスクリーニング検査などでの早期発見&治療が大事になりますが、学校での検診では経過観察で様子を見る、ということが多いようです。
そこで今回、側彎症の方(特に思春期の女児)がご自宅でできるセルフケアは無いものか、というご相談がありました。
治るとは言い切れないにしても、今の状態を悪化させないためにセルフケアは必要だと考えますので、次にご紹介します。
側彎症を悪化させないためのセルフケア
セルフケアのポイントとしては、背骨の歪みによって筋肉のバランスが崩れている背中(脊柱起立筋)を、ストレッチでやわらげ、背骨の歪みに対抗するために、背骨の土台である骨盤周囲の筋肉をトレーニングで鍛えることが良い、とされています。
そこで今回は、2つのセルフケアの方法をご紹介します。
①脊柱起立筋のストレッチ
仰向けに寝ます。
まず右側の脊柱起立筋を伸ばす時は、右足を左側に倒します。
右手で左の手首を持ち、足と反対側の右に引っ張ります。
同時に顔も右に向けます。
背中の伸ばされ感を感じたら、ゆっくり5秒〜7秒数えます。
左を伸ばす時は、左足を右に倒し、左手で右の手首を掴み左側へ引っ張ります。
この時、顔も左へ向きます。
これを左右交互に行ってください。
②骨盤周囲の筋肉のトレーニング
仰向けに寝た状態で、両手を頭の後ろで組みます。
両足を揃えて持ち上げ、同時に頭も軽くあげます。
この時、おへその下の丹田のあたりに力が集中していることを確認してください。
痛みが出ない程度に、ゆっくり5秒〜7秒間を繰り返し行います。
いかがでしたか?
今回のセルフケアは側彎症だけでなく、日ごろからデスクワーク&運動不足で背中に疲れが溜まっているという方にも効果的です。
ご自宅で時間と場所を取らずに簡単にできるセルフケアですので、ぜひお試しください。
当店でも、背中や体幹のバランスを整える施術をしておりますで、気になる方は一度お試しください。